夢のなかのカフェ

家の近所にある日本茶カフェに行き始めて7~8ヶ月くらい経つ。大体疲れた時とかイライラしたり落ち込んだ時に気分転換の為に行っていたので、店では注文の時くらいしか喋らないし、お店の人に対しても無表情でかなり不機嫌な態度の客だった。
最近はお店の人が日本茶インストラクターということもあって、話しかけてみたら色々教えてもらえるかも・・・とか、お店で出しているお茶について聞いてみたい、とか思い始めた。しかし、いかんせんこれまでの態度が悪すぎたので今更話しかけるのも気まずい。向こうから声を掛けてくれないかなあ、などと思っているんだけれど多分向こうは「この人は店員に話しかけられたくない人なんだろう。」と思っているに違いない。

今日は体調が思わしくなくて一日寝ていた。寝ている時に、最近のそういうもやもやした思いを表しているかのような夢をみた。

たぶんお盆前だか年末だかの時期で、私と店員さんはまあまあ親しくなっているという設定だった。私がカフェに行ったら、お茶を出してくれた店員さんが「今年は帰省するんですか?」と聞いてくれるのだ。あとカフェの食事メニューの仕込みに何か間違いがあったみたいで、たまにカフェを手伝っているおばさんが「これちゃんと絞っておかんとあかんやろ」と怒っていた。それから、カフェで何かイベントがあって、私はそれにも誘われて参加していた。

なんだか随分店員さんと仲良くなりたい願望が高まっているようだ。

ギャラリーで飲むお茶

ギャラリーに行くことがよくある。陶芸を扱っているギャラリーが多いけど、絵画や彫刻など他の分野が専門のギャラリーにも行く。
ギャラリーによっては行くとお茶を出してくれたりする。何度か行くうちに、作品を見ている間に準備をして「お茶でもどうぞ。」と言ってもらえるようになった時はちょっと嬉しかった。
こういう所で出されるお茶は、お店や店主の性格が現れていて面白いなあと思う。

まず器がそこの取り扱い作家のものだったり、店主のコレクションだったり普通の量産品だったりする。そこで「こういう作家さんも扱ってるんだな。」とか「ここの店主はこういうのが好みなのかな。」とか思う。「これはどなたの器ですか?」と聞いてみると「これは誰それの作品で、うちで個展したことあるんだけど最初はどこそこで出会ってさ、いつもはこんな作品作ってるんだけど(写真が出てくる)でもこの湯呑はちょっと雰囲気が違うでしょ・・・。」とか色んな話が聞けたりする。骨董品に見えるんだけど実は現代の作家の湯呑みを「これは~時代の骨董品なんだよ。」と言ってからかったり、何気ない感じの菓子皿を指して「これ、誰のだと思う?」と言って実はかなり有名な作家のもので、相手を驚かせたりする店主もいた。

またお茶にお菓子を添えてくれる場合もあって、こちらにもお店の雰囲気が現れる。ギャラリー近くの有名店や店主お気に入りの店の銘菓でご当地感を演出する場合。店主が出かけた時に買ったものやギャラリーを訪ねてきたお客さんのお土産で「これは何々さんがこの前来てさ・・・。」とか「この前仕事がてらどこそこに行って買ったんだけど、この店知ってる?」と話が広がる場合。スーパーとかで買えるおかきやチョコレートなどの袋菓子を菓子鉢に沢山盛って「お茶のおかわりもあるからゆっくりしてってー。」と言われて何となく帰れなくなる場合。

お茶はちょっといいのをきちんと淹れている場合もあるけど、大抵は他の色んな仕事で忙しいので冷蔵庫に冷やしてあるのとかティーバッグとかだ。毎日何人もの人に出すわけだし、他のお客さんの相手をしたり電話に出たりしながらタイミングよく出さないといけないから、そういう簡単に淹れられるものが良いのだと思う。でも店主が茶道を嗜んでいるということもあって、お抹茶が出てくるギャラリーがあってびっくりした。

他所でおもてなしで出してもらったものについて、あれこれ言うのは良くないかと思ったけど、私はこういう場所で飲むお茶が結構好きだったりする。美味しいお茶や珍しいお菓子だともちろんうれしいけど、そうでなくても別に良いのだ。上に書いたみたいにそこのギャラリーの雰囲気を楽しんだり、面白い話を聞き出すきっかけになったりもするから。それにいつもは自分で淹れて自分一人で飲んでいるけど、やっぱり料理と同じで人に淹れてもらったものを飲むほうがうれしい。

茶殻を乾かす

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茶殻には抗菌・消臭作用もあるので消臭剤として使ってみたいのだけれど、それにはある程度の量が必要だし乾燥させる必要がある。それに乾燥させてとっておけば、掃除に必要な時にもすぐに使えそうだ。

そこで毎日お茶を飲む時に出る茶殻を乾燥させる事にしたのだが、これが意外と大変なのだ。大変、といっても外に出しておいて乾くのを待ってるだけなのだけれど、なかなか乾かないものなのだ。

一番最初は電子レンジで加熱して乾かそうとした。一杯分の茶殻を5分加熱すると、ほぼ乾燥しているが手で触るとまだ少し湿っている。もう少し加熱すれば完全に乾きそうだが、茶殻を乾かすためだけにそんなにレンジを使っていては電気の無駄な気がする。
次にフライパンで炒ってみたらどうかと思い、水気を絞ってフライパンに投入。菜箸でかき混ぜながら加熱したが、茶殻がフライパンにこびりついてしまう。頑張って箸でこそげながら加熱し続けたが、焦げそうな気がしたので程々のところで取り出した。冷めてから触ってみるとこちらもまだ湿っている。それにフライパンにこびりついたり、箸でかき混ぜないといけなかったり、手間のかかり方が電子レンジの比では無い。この方法は却下。
それで結局手間もかからず、余計なエネルギーもかからず良いだろうということで外に干しておくことにした。外に茶殻を干すために上の写真のような道具を作った。小さめのザルにキッチンペーパーを敷き、その上に水気を絞った茶殻を広げるのだ。
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写真の手前が今朝のもの、奥のちょっと黒っぽっくなってるのが昨日から干しているものだ。
なんで昨日の分がまだ出してあるかというと、一見乾いてそうに見えるが手でほぐしてみると内側がまだ湿っているのだ。湿った茶葉というのはどうしてもダンゴ状になってしまう、ダンゴの外側は割りとすぐに乾くのだけれど乾くと茶葉が縮んでぎゅっと固まってしまい、内側に風が当たらなくなるのだと思う。なので、時々手でほぐしてやらないといけない。
最近はずっと晴れていて、日中は気温も25℃ほどあるしこんなに風通しの良い所に置いてあるからすぐ乾くだろうと思っていたが甘かった。

茶殻の利用方法について調べていた時、「お~いお茶」の伊藤園が茶殻のリサイクルに苦労している話を見たのを思い出した。毎日出る大量の茶殻を加熱して乾かすとなると膨大な設備投資や石油などのエネルギーが必要になってしまい、何の為のリサイクルか分からない。かと言って自然乾燥しようとしても、茶殻は腐りやすいのでできるだけ急いで乾かしたい。 そこで茶殻を腐らせずに運搬・保存する技術や、そもそも乾燥させずに濡れたままで再利用できる技術を開発したそうだ。
たかが茶殻のために随分な努力をしているなあ、と思っていたけど自分でやってみると茶殻を乾かすのはこんなに面倒なことなのかと分かり、伊藤園が濡れたままの茶殻を使いたくなる気持ちがよくわかった。

茶葉の計量 2

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おいしいお茶を淹れるためには、茶葉の量・お湯の温度・抽出時間が大きなポイントとなるそうだ。茶葉の種類や自分の飲みたい味に合わせてこれらを調節できるようになれたらいいと思う。
でもそれには茶葉の量なりお湯の温度なりをちゃんと計らないとだめだ。この前茶葉やお湯の温度の簡単な計り方を学んだが、いつも面倒臭がらずにこれを実行するようにしよう。

上の写真は先日の八女茶の写真だけれど、これは茶葉やお湯やらを意識して淹れた。飲んでみたら今まできちんと計らずに淹れたお茶に比べて断然おいしかった。
ちなみに、ちゃんと計らないで淹れたお茶の写真がこちらだ・・・。

・・・お分かりいただけただろうか?計って淹れたお茶が澄んだ黄緑色なのに対して、計らずに淹れた方のお茶の色はちょっと濃いというか少しくすんでいる。計らなかった方は湯が一人分なのに茶葉が適量より多すぎたのだ。味もまずいわけではないけど濃すぎた。

素人がバラバラな条件で撮った写真だから光の加減か何かで違ってみえるだけ、というかそもそも違いが分からないと言われればそうなんだけれど。でも実際に見てみると両者の見た目の違いは明らかだった。

また、計らなかった方は急須から湯のみに注ぐ時に何も使わずに注いでいるのに対し、計った方はステンレスの細かいメッシュの茶漉しを通して注いでいる。急須本体に茶こしが付いているので使わなくても良いのかもしれないが、この急須の茶漉しは穴が少し大きめなので茶葉の欠片が通り抜けてしまうのだ。お茶を最後に飲み切る時に底に溜まっている茶葉が多いと、口の中がザラザラしてしまうので気になる時は細かい茶漉しを使ったほうがいいと思う。

トップバリュSELECT 八女煎茶

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先日買ったイオンのトップバリュセレクトの「一番摘み 八女煎茶」を開けてみた。開けたての香りを楽しもうと思い封を切ってすぐに袋の口に鼻を近づけたら、勢い良く溢れ出てくる香りにむせそうになった。ひと口飲んでみると味や香りが口中に広がった。渋さはあまりない、甘さというのかコクというのか分からないけどそんな感じ。香ばしいような感じもするし、茶葉の香りはフルーティーというかみずみずしいような印象も受けた。
八女茶を飲んだら味や香りが口の中で爆発的に広がる、というような表現をした外国人の人がいたという話を聞いたことがあるけれど、本当に爆発的という表現がぴったりだと思った。

八女茶と言うのは福岡県で作られたお茶のブランド名なのだそうだ。宇治茶というのもブランド名であって、宇治茶という品種のお茶の木があるわけではないということを私は少し前まで知らなかった。八女茶の木、宇治茶の木、というのがあってそれぞれの木から採れる葉が八女茶や宇治茶になるのだと漠然と思っていた。八女茶は八女地方のある福岡県で作られているし、宇治茶は京都で作られているが、三重や奈良や滋賀の茶葉も使用している。でもどれも同じ茶の木から出来ていたのか。
もっと言うと、子供の頃は緑茶や紅茶、烏龍茶が同じ植物から出来ているというのも知らなかった。上で書いたのと同じ論理で、紅茶の木、烏龍茶の木があると信じていた。中学か高校の授業中に先生がふと、「緑茶も紅茶も烏龍茶も元は同じ植物からできてる、作り方の違いで緑茶になったり紅茶になったりする」と言ったのを聞いた時の驚きは忘れられない、色も味も全然違うのに!

お茶は子供の頃から身近にあってしょっちゅう飲んでいるのに、そういえばお茶の事をちゃんと知らないなぁ・・・とつくづく思った。

あと今回書いてみて思ったのは、お茶の味を言葉で表現するのはとても難しい。渋い、苦いはいいとして甘さやコクとかもっと繊細な味は何と言ったらいいのか分からない。
お茶の業界ではこういう味はこの言葉で表す、とか決まっていたりするんだろうか?