茶殻には抗菌・消臭作用もあるので消臭剤として使ってみたいのだけれど、それにはある程度の量が必要だし乾燥させる必要がある。それに乾燥させてとっておけば、掃除に必要な時にもすぐに使えそうだ。
そこで毎日お茶を飲む時に出る茶殻を乾燥させる事にしたのだが、これが意外と大変なのだ。大変、といっても外に出しておいて乾くのを待ってるだけなのだけれど、なかなか乾かないものなのだ。
一番最初は電子レンジで加熱して乾かそうとした。一杯分の茶殻を5分加熱すると、ほぼ乾燥しているが手で触るとまだ少し湿っている。もう少し加熱すれば完全に乾きそうだが、茶殻を乾かすためだけにそんなにレンジを使っていては電気の無駄な気がする。
次にフライパンで炒ってみたらどうかと思い、水気を絞ってフライパンに投入。菜箸でかき混ぜながら加熱したが、茶殻がフライパンにこびりついてしまう。頑張って箸でこそげながら加熱し続けたが、焦げそうな気がしたので程々のところで取り出した。冷めてから触ってみるとこちらもまだ湿っている。それにフライパンにこびりついたり、箸でかき混ぜないといけなかったり、手間のかかり方が電子レンジの比では無い。この方法は却下。
それで結局手間もかからず、余計なエネルギーもかからず良いだろうということで外に干しておくことにした。外に茶殻を干すために上の写真のような道具を作った。小さめのザルにキッチンペーパーを敷き、その上に水気を絞った茶殻を広げるのだ。
写真の手前が今朝のもの、奥のちょっと黒っぽっくなってるのが昨日から干しているものだ。
なんで昨日の分がまだ出してあるかというと、一見乾いてそうに見えるが手でほぐしてみると内側がまだ湿っているのだ。湿った茶葉というのはどうしてもダンゴ状になってしまう、ダンゴの外側は割りとすぐに乾くのだけれど乾くと茶葉が縮んでぎゅっと固まってしまい、内側に風が当たらなくなるのだと思う。なので、時々手でほぐしてやらないといけない。
最近はずっと晴れていて、日中は気温も25℃ほどあるしこんなに風通しの良い所に置いてあるからすぐ乾くだろうと思っていたが甘かった。
茶殻の利用方法について調べていた時、「お~いお茶」の伊藤園が茶殻のリサイクルに苦労している話を見たのを思い出した。毎日出る大量の茶殻を加熱して乾かすとなると膨大な設備投資や石油などのエネルギーが必要になってしまい、何の為のリサイクルか分からない。かと言って自然乾燥しようとしても、茶殻は腐りやすいのでできるだけ急いで乾かしたい。 そこで茶殻を腐らせずに運搬・保存する技術や、そもそも乾燥させずに濡れたままで再利用できる技術を開発したそうだ。
たかが茶殻のために随分な努力をしているなあ、と思っていたけど自分でやってみると茶殻を乾かすのはこんなに面倒なことなのかと分かり、伊藤園が濡れたままの茶殻を使いたくなる気持ちがよくわかった。