お茶の保存

茶葉はカリカリに乾燥しているものだからあまり保存に気を使わなくても良いように感じてしまうが、実は鮮度が命だったりする。なまものと違って、湿気ってさえいなければ多少古いものでも飲んで具合が悪くなるとかいうことはあまり無いと思うが、香りが飛んでしまったり味や色が変わってしまう。
茶葉が実際はどのくらい持つのか、とかどのように保存したら一番良いのか、というのは実は曖昧でよく分からないような気がする。
それで今回は茶葉の保存の仕方について調べてみた。

茶葉は冷蔵庫や冷凍庫で保管していれば絶対大丈夫なものと信じていたのだが、実はこれが意外と要注意みたいだ。
例え未開封でも袋の中に酸素が含まれていれば冷蔵庫の中でも酸化していってしまう。ただし常温よりも酸化のスピードは落ちる。
袋の中に脱酸素剤が入れてあるなど、中の酸素を取り除くような工夫がしてあれば冷蔵庫の中で数年保管出来るそうだ。
また冷蔵庫の中で保存していた場合、冷蔵庫から取り出してすぐに開封すると茶葉の表面に結露が生じて傷みが早くなってしまう。冷蔵庫から出して1日くらい放置し、常温に戻してから開封するのが良いそうだ。

そして開封済みの茶葉は機密性の高い容器に入れて湿度を避けてあれば半年以内は常温保存で良いそうだ。冷蔵庫保存すると、冷蔵庫の扉を開閉した時や茶葉を外に取り出した際に外との温度差で結露が出来てしまう。
また家庭の冷蔵庫では匂いのきつい食品を一緒に入れてあると匂いが移ってしまう可能性もあるらしい。
開封済みのものを半年以上保管したい場合は、冷蔵庫に入れておくほうが良い。常温に置きっぱなしにするよりは品質が保たれるらしい。ただし、上記のように冷蔵庫内でも酸化は止められないし少しずつ味や風味も変わってしまう事は避けられない。

冷蔵庫や冷凍庫で冷たく冷やしておけば安心だと思い込んでいたが、低い温度で保存するかどうかよりも酸化を防げるかどうかということの方が大切なのだと思った。また茶葉に湿気が良くないのは大抵の人が知っていて台所の蒸気があたる場所やじめじめした戸棚の中に置かないように気を付けているだろうが、急激な温度差による結露というのは意外と盲点なんじゃないかなと思った。

今日ここに書いた事は「お茶の専門店HOJO」さんのブログを参考にさせて頂いた。こんなにマニアックなまでに真剣にお茶に取り組んでいる人がいるのが驚きだったが、とても面白いので時々ブログを読ませてもらっている。

三星園上林三入本店 宇治ほうじ茶(徳用)

dsc_0349.jpg

お正月に祖母の家に行った時、冷蔵庫の中にほうじ茶の大袋があった。既に開封済みで少しは使われているようだったが、祖母は抹茶は好きだが普通のお茶にはほぼ興味がなく普段もあまりお茶を飲まないはずだ。案の定、賞味期限は2015.2.28となっている。「飲まない、もういらない。」とのことなので貰って帰ってきた。

三星園上林三入本店は創業天正年間、将軍家御用茶師という歴史と伝統のある宇治茶の老舗。実は祖母はここのお抹茶を愛用しているので、なにかのはずみでほうじ茶も手に入れたのだろう。

カレースプーンに山盛り4杯5g程を150mlの熱湯で30秒でサッと淹れる。
あっさりとした味わいで、私には少し懐かしい味に感じた。これは淹れてから熱いうちに飲むのが良いように思う。淹れてからあまり時間をおくと、苦味や渋味が出てきて飲みにくくなるように思う。またこれは好みだが、あまり濃く淹れても苦味が強くなってしまう。

最近個性的なほうじ茶をいくつか飲んだせいだろうか、このほうじ茶が私が親しんできたほうじ茶と言えばこの味という感じがした。普段飲むのにちょうど良い。

冷蔵庫で保管されていたものの、開封済みでしかも賞味期限を一年近く過ぎているので本来の味わいではないだろうが、まだまだ沢山あるのでしばらくはこれを家で飲もうと思う。京都に行く機会があれば宇治の三星園にも行って見たい。