寒茶(足助)

image

久しぶりに近所のカフェに行った。今日は寒茶と言うのを飲んだ。足助というのは地名で、足助で作られた寒茶という事だ。寒茶とは、冬の寒い時期に茶葉を摘んで作るお茶のことだ。茶葉は葉っぱそのものの形をしている。

写真の通りお茶の色は薄い。味も香りもお茶の色のように淡い。
一煎目は少し酸味を感じて、前の阿波番茶に似た風味を感じたけれど阿波番茶よりもずっと薄くてあっさりしているので問題はない。

夏にも冷やして作り置いて、水代わりにごくごく飲むと聞いた。
喉が渇いた時や食事時にたくさん飲める、やさしい味のお茶だった。

櫻井焙茶研究所 「焙じ茶 碾茶茎」

dsc_0369.jpg

六本木にあるちょっと変わった名前のお店「櫻井焙茶研究所」。店内の喫茶でもお茶を頂いた。カウンター席のみでそんなに広くはないのだけれど、少し薄暗くて落ち着く。ヤカンやポットではなく茶釜から柄杓でお湯を汲んでいたり、どういう流派なのかとかは分からないけれど、丁寧なお点前で時間をかけて淹れてもらえる。カフェというより茶室に来たという感じがした。

焙じ茶は目の前で茶葉を焙じてくれるしとても素敵な雰囲気だったのだが、周りの外国人客が一斉に写真や動画を撮影している風景も面白くて見とれていたため、自分のカメラで写真を撮るのを忘れてしまった。

 

DSC_0370
DSC_0370

茶葉の販売もしていて、碾茶という抹茶の原料になる物の茎の部分を焙じたお茶を購入した。抹茶の原料が碾茶というのは知っていたけど、それを焙じ茶にしたというのは初めて見た。
茶葉の香りはとても濃厚、香ばしくてコクのある香りがする。香りの奥の方に緑茶の香りの気配を感じるのは気のせいだろうか? このお茶は4gの茶葉の90℃のお湯100ccを注いで一分待って淹れるのがおすすめだそうだ。

淹れたお茶は香ばしさというより、ほっくりとした甘みを感じる。茶葉の香りから、もっと濃くてがつんとくる味を想像していたが思ったより優しい味だ。また、急須にお湯を注ぐ時に立ち上ってくる香りは少し玄米茶のようでもある。そして急須に残った茶葉が少し冷めた時に香りを嗅いでみると、ほんの少しビターチョコレートのような香りがするのだ。
味も美味しいし、同じ茶葉で香りが何種類も楽しめる。これが彼らの研究の成果なのか、と思わず唸ってしまった。

伊藤園 「濃くておいしい有機の緑茶」

パッケージの写真を撮り忘れたけれど多分スーパーでよく置いてあるものだ。

dsc_0379.jpg

葉っぱだけでなく茎の部分も混じっている。また、写真では分かりづらいが茶葉の表面に細かい緑の粉が付いている。

この粉の正体は粉末茶なのだけれど、私の経験上こういう茶葉に何らかの粉がまぶしてあるものは怪しい。
淹れてみるとやはり一煎目は確かに濃い目の味で普通に飲めるのだけど、二煎目からは味がガクッと落ちる。

有機栽培というところは安心で良いが、だからといって良質のお茶というのではなさそうだ。パッケージに記載されている「淹れ方」では90度のお湯で淹れるように指示されているが、普通の煎茶よりも高温のお湯でないと味がちゃんと出ないということなのかな。試しにもっと低い温度で淹れてみたが、やはり二煎目はあまり美味しくない気がした。

こういうのはあまり美味しくないお茶を「美味しく飲めるように工夫した」と取るべきなのか、混ぜ物をして「ごまかした」と取るべきなのか。
熱いお湯で淹れるということは、湯冷ましなどの手間がかからず短時間で淹れられるとも考えられる。例えば職場の短い休憩時間なら、のんびりと二煎、三煎と飲むことも無いので1杯目だけ美味しく飲めればいいだろう。
ということで、「美味しく飲めるように工夫した」と考えることにした。レッツ・ポジティブ!(笑)

初煮会

dsc_0373.jpg

今日は煎茶道の二回目のお稽古だった。2016年に入って初めてのお稽古なので、いつもと違ってお茶会風に教室がセットしてあった。
お抹茶では「初釜」というが、お煎茶では「初煮会」と言うそうだ。お菓子の名前は「寒中梅」。
「三友手前」というお祝いの席に使われるお点前で、茶托の飾り方が松竹梅の形を模しているらしい。

初煮会の後で普通のお稽古に移った。前回は見ているだけだったが今回は初めて自分でもお点前をした。初めてなので一部分を省略した形式でお稽古をした。
初めてにしては結構出来た方だと思うが、もちろんそれは錯覚だ。隣に先生がついていてくれて、次の動作を指示してもらいながらやるのだから。

先生の指示通りに動いているだけだったが、お点前を初体験出来て結構楽しかった。
「お抹茶」に押されてしまって「お煎茶」は現在影が薄いが「お煎茶」も立派な日本の文化の一つだと思うので、これからもっと盛り上がっていって欲しいと思う。

東陽園 「駿河釜炒り茶 香駿」

DSC_0371
DSC_0371

昨年デパ地下を探検していたら、お茶屋さんがあったのでのぞいてみた。贈答用の高級なものから普段使いのものまで、沢山の種類の茶葉が取り扱われていた。
その中で興味を引かれたのが「日本銘茶紀行」というシリーズの商品だ。これは、色んな種類のお茶を30gとか50gの小分けでパックしてある。「うちはいつもこの銘柄」と決めて買っている人も多いだろうが、特にそういう決まったお茶が無いとか、色んな種類のお茶を試してみたい、いつもと違うものを飲んでみたい、という時にこういう小分けで売ってくれる商品はありがたい。

私が買ったのは「駿河釜炒り茶 香駿」というものだ。実はこのお茶を買った事が、ブログを始めるきっかけになった。色んなお茶を飲み比べして記録してみたらどうか、と思ったのだ。
また、このブログで時々出てくる近所の日本茶カフェで「釜炒り茶」を飲んだ事が日本茶にはまるきっかけになったので、何かと思い出深い一袋だ。

「釜炒り茶」は普通の緑茶が茶葉を蒸して作るのに対して、名前の通り鉄の釜で炒って作るそうだ。あまり多くは出回っていないようで、私はカフェで初めて飲んだ。カフェで飲んだのは佐賀の嬉野産の釜炒り茶だった。

今回買った物とは産地や品種も違うが、釜炒り茶は独特の香りと味わいがある。淹れたお茶は明るい黄色で、口当たりがさっぱりとしている。カラッと晴れた日のような明るい味や香りだと思う。
初めて飲んだ時は、こんなに美味しいお茶があるのかと衝撃を受けた。それで調べてみると、同じ茶葉でもどのように仕上げるかで全く違うお茶になるのだと知って、さらに驚いたのだ。

先程も書いたが、釜炒り茶は私にとって「明るい」という印象のあるお茶だ。飲むと明るくて元気がでる気がする。落ち込んだ時や疲れた時は釜炒り茶を飲みたいと思う。