煎茶のお稽古に行ってみた

昔少しだけ茶道をかじった事がある。先生のお手伝いでお茶会に行った時、その日は広い敷地内にいくつもお茶席が開かれていて、殆どのお茶席が「お抹茶」だったが、一つだけ「煎茶」の所があった。その時は煎茶道というのを知らなくて、普通の煎茶もお抹茶みたいな作法とか手前があるんだと初めて知った。家で普通に飲んでいる緑茶をこんなに大げさに淹れるのかとちょっと可笑しな感じがした。

最近ふとその時のことを思い出して、せっかくブログも書いているし日本茶に興味を持っているのでやってみたくなった。ネットで調べてみると一つのカルチャースクールで煎茶のコースがあったので申し込んで行ってみた。
今日は初めてだったので布巾のたたみ方を一回だけやってみて、後は他の人のお点前のお客さんをしていた。

できればこれから長く続けていきたいものだがひとつ問題があって、私は自分の気分が乗っていない時や納得がいってない時に人にあれこれと上から指図されたり説教されたりするのが大嫌いだ。相手の言い分の方が絶対に正しいと分かっていても嫌なものは嫌なのだ。ただの子供のわがままだと思われると思うけれど、その通り。仕事の時とかはなんとか我慢するがプライベートでは我慢できる時と出来ない時がある。出来ない時に上から頭ごなしに言われたりしつこく言われると、絶対にいうことを聞くもんかとなる。そこは現代の若者なのだ。なのでこの手のお稽古事はなかなか続かない。

というわけで、無事に続けることができたらまたお稽古のことも書いてみようと思う。

太田市郎治製茶園 レモングラスほうじ茶

dsc_0339.jpg

知人にちょっと珍しいお茶をもらった。「レモングラスほうじ茶」というのだが、その名の通り、(ほうじ茶7:レモングラス3)の割合でブレンドしてあるお茶だ。ほうじ茶は「さえみどり」という品種のお茶が使われていて、これは「やぶきた」と「あさつゆ」を交配させた鹿児島県原産の品種でお茶のなかではサラブレッド!らしい。

特に淹れ方の説明が書いていなかったので、4gの茶葉に熱湯を150ml弱で30秒ほど出してみた。
飲んでみると、香りは完全に爽やかなレモン!味もすっきりさっぱりしていて、気のせいか奥の方に微かに酸味を感じる気がする。割合ではほうじ茶のほうが多く入っているけれど、ちょっとレモンフレーバーがついてるという程度ではない。普通のほうじ茶とは別物の感じがする。

レモングラスのみのハーブティーは飲んだことがないのだけれど、他のハーブティーに関して言うと香りはもちろん良いし味も悪いわけではない。ただ味が美味しくて飲むという事はあんまりない。馴染みが薄いせいかもしれないが、ハーブティーは香りを楽しんだり効能に期待することのほうが多くて、味自体をしょっちゅう楽しみたいという感じではない。

レモングラスほうじ茶は、和風のハーブティーという雰囲気。ハーブティー風だけどおいしさもしっかりあってかなり良い。レモンティーを飲んでいるような気分にもなるので洋菓子と合うだろう。時間をおいても渋くなってこないので渋いのが苦手な人にもおすすめだ。「さえみどり」という品種が渋みの少ないまろやかな旨味が特徴なんだとか。今日は熱いのを飲んでいるけれど、夏に冷たくして飲むのも爽やかで良いだろう。
「さえみどり」はテアニンという成分が豊富で、不眠やストレス解消リラックス効果があるとされ、高機能品種茶と呼ばれるものの一つで最近注目されているらしい。
レモングラスは殺菌や消化促進、リフレッシュなどの効果が期待できるそうだ。

dsc_0340.jpg

実はこの所体調が悪いわけではないのだが、家の外に出るのが億劫だ。単に寒いからっていうのもあるけど。知らない場所や大勢の人と会ったり話したりというのが気が進まないのだ。自宅から一歩も出ない日が1週間続いても平気な人間が、この一ヶ月くらい遠くに行ったり賑やかな場所で色んな人と会ったりなかなか刺激的な事が多かったのでその反動だろう。
レモングラスほうじ茶をゆっくり飲みながら、忘年会・クリスマスシーズンの世間を横目で見つつ家で静かに過ごそう。

 

茶渋問題2 茶漉しの裏側

dsc_0337.jpg

先程湯呑みや急須の内側の茶渋の掃除の話を書いたが、この部分のお手入れはそんなに大変ではない。
本当に大変で、結構見落としがちなのが急須の注ぎ口の内側や茶漉しの裏側だと思う。普段あまり目に付かない部分だが、明るい所で覗き込んでみるとかなり・・・汚れている。
我が家の急須も、すごく汚れていて驚きのあまり写真を撮り忘れた。注ぎ口の内側全体や茶漉し部分の裏側全体に茶色い汚れがこびりついている!!!

茶漉しにも色んなタイプがあるが、うちの急須は本体の内側に半球型の茶漉しが取り付けられている。これはもちろん取り外す事が出来ないので、注ぎ口のお茶が出てくる所から掃除するしか無い。

1 水道の蛇口から水を出して注ぎ口に直接流し込み、水圧で汚れを剥がす。先に水やお湯に浸しておいて、汚れをふやかしておくと取れやすい気がした。結構汚れが溜まっていたので、水を当てると茶色い茶渋の塊が紙みたいにぺろんと剥がれて水と一緒に流されていく。ちょっと水がもったいないが、これでもまあまあ綺麗になる。コツは水を少し強めに出す事と、蛇口と注ぎ口の距離をできるだけ遠くして水を勢い良く汚れに当てることだ。

それでも除ききれない汚れがあると思うが手やスポンジは届かない、なので道具を使うしか無い。茶漉しや注ぎ口の裏側を掃除する専用のたわしみたいなのがあるらしい。理科室で試験管とかを洗う用の、ねじった針金の先にナイロンのたわしがついているやつだ。これが便利そうなのでいずれは買いたいと思うが、今現在は手元に無い。なので別の物で代用することに。

2 代わりに使ったのは綿棒。急須と綿棒の先を少し湿らせ、注ぎ口から綿棒を突っ込んでゴシゴシこするだけ。茶漉しの裏側上部とか、注ぎ口が本体に接している部分の裏側とか、目で見えない上に真っ直ぐな棒では届かない場所にも汚れは溜まっているので、そういう所は綿棒の軸を手で”くの字”に曲げてやると届く。私は綿棒だけで掃除したが、重曹とかをつけながらやってもいいと思う。擦るのに使った綿棒は、あっという間に真っ黒に。

3 茶漉しの網の目の部分は、穴の1つ1つに竹串でメラミンスポンジをグリグリ押し付けるときれいになった。ちょっと乱暴なやり方なので、繊細な作りの急須は注意が必要だ。

こうして少しばかり手間はかかったが、掃除を終えてから注ぎ口を覗き込んでみると「まるで新品のよう!」とまではいかないが、手入れ前とは比べ物にならないくらい真っ白になった。
専用のたわしがなくても家にあるもので充分間に合ったので、ぜひ時々は注ぎ口の内側も点検してお掃除してみて欲しい。

茶渋問題

自分でお茶を淹れていると出てくる問題、それが急須や湯呑みに付く茶渋だ。きちんと洗っているつもりでも、時間が経つとどうしても茶色い汚れが器の内側や飲み口の辺りについてしまう。毎回洗って乾燥させていれば、めったな事ではお腹をこわすとか健康被害はないと思うが、やはり汚れが溜まりすぎていると衛生的に良くないと思うし、何よりも見た目が悪い。

茶渋を取る方法は調べてみたら沢山出てくる。 塩や重曹でこする方法とか野菜や果物の皮で擦る方法とか。
ハイターという方法もあって確かに一気に綺麗になるのだが、陶器の場合細かい貫入からハイター液が器に染みこんでしまって匂いがついてしまったり、体にもあまり良くない気がする。が、手っ取り早いのは確かなので、細かいことを気にしない人はこの方法が簡単だろう。

私はメラミンスポンジで湯呑みや急須の内側を擦って綺麗にした。これは水で少し濡らして擦るだけでかなりの汚れが落ちるのでおすすめだ。貫入という表面の釉薬に入った細かいヒビや、マットな質感のものは釉薬の隙間のような部分に茶渋が入り込んでいるので残念ながらスポンジ等で完全に落とすことは出来ない。でも表面の汚れを落とすだけでかなり見た目が綺麗になるので気持ちよく使えるようになる。簡単に出来るので、汚れが目についた時はたまにこうやって手入れをしている。

銀座 うおがし銘茶

wpid-dsc_0275.jpg

ブログだけ読んでいるとお茶ばかりしていて暇そうに見えるが、東京での仕事は一応忙しくて職場をなかなか離れることが出来なかった。しかしせっかくの東京滞在なので、なんとか時間をやりくりして和カフェ巡りをしたのだ。

「銀座 うおがし銘茶」に行った日も朝から職場に詰めていたが、昼食を摂りに行くふりをしてお茶を飲みに行った。こちらは一階が茶葉や茶器の販売をしていて二階がカフェになっている。
店に着いた時はまだカフェが開いてなかったので、しばし一階で待っていたら、「おせっかい」というお茶を買っていく人が多い。3袋もまとめ買いしていくおじさんもいた。「おせっかい」とは何なのかと聞いたらこちらのお店の期間限定のお茶なんだそうだ。期間限定といわれて興味が湧いたけれど、うちにはまだ開封していないお茶がいくつかあるので今回は購入を見送った。
ここの店員さんも話しかけると気持ちよく応対してくれるのがうれしい。このお店は静岡のお茶を扱っているそうだが、私が話しかけた店員さんは九州の出身で、「地元では九州産のお茶を飲んでいたけれど、東京ではやはり静岡のお茶が殆どですね」と話していた。

さて、そうこうしているうちにカフェが開店したので一番乗りで注文する。玉露と煎茶が2種類楽しめるコースにした。
ここで驚いたのはお茶の前に日本酒が出てくること、もちろん舐める程度の量だけれど。店内も銀座の華やかな雰囲気とは一線を画した、静かで落ち着いた雰囲気。店内にはコの字型の木のベンチの上に等間隔に陶板が置いてあり、これがテーブルがわりになるため、客は陶板と陶板の間に座ることになる。
最初に玉露が出てきた。よく玉露の味を出汁に例えることがあるけれど、私はこちらの玉露を飲んで初めてその意味を実感した気がする。これがお茶の旨味というのだろう味が口の中に広がるのを感じた。その後お菓子と煎茶を2種類楽しんだ。
店内の花入れには茶の木が活けられていて白い花を咲かせていた。実は私は木から生えている茶の葉っぱをきちんと近くでまじまじと見るのも、茶の花を見るのも初めてだったのだ。お茶は葉っぱの方にばかり注目するけれど、花も素朴でかわいらしいと思った。
それから、お茶を淹れてくれた初老の女性の店員さんもとてもよい雰囲気を持った人だった。動作がシャキシャキしていて、一見ちょっと厳しそうで話しかけにくいような感じがするが「お茶の味はいかがですか?」と聞いてくれた時の笑顔が優しくてとても感じが良かった。憧れるけれど自分はこういう風にはなれそうもない。
慌ただしい東京滞在の中でほっと一息つけるとともに、陳腐な言い方だけどしばし自分を見つめる時間を持てた気がした。

ちなみに、この後も夜までずっと仕事場にいた。お店でお茶と小さなお菓子だけ食べて他で食事をする時間が無かったので夕食までの間は、大変空腹だった。